戦えばいつも仲達に勝つ孔明でしたが、仲達率いる魏軍にとどめを刺すことはできないでいました。大将の仲達さえいなくなれば、たとえ魏が大国でも必ず勝てる、と孔明は考えていました。
そこで孔明は時限爆弾作戦を考えます。
といってもパソコンも何も無い時代にホンモノの時限爆弾を作れるわけはありませんが、部下を集めて、山に囲まれた盆地に、なにやら大掛かりな施設を作ります。実はこの施設は大きな爆弾工場で、至る所に爆発の原因となる、硫黄や煙硝を隠し、導線などを張り巡らした大きな爆弾装置でした。
この中に司馬懿と魏軍を誘い出し、一気に爆発させてしまおう、という作戦です。
まず、孔明は部下に魏軍に戦いを挑み、わざと負けて逃げてくるように、と命令します。
蜀軍があまりに簡単に負けるので、司馬懿もはじめはなにかウラがあるのではないかと疑っていましたが、戦っては必ず勝つので、次第に、ウラがあるのも忘れ、蜀軍が弱くなったのだ、と思い込み、ついに全軍を率いて出撃します。
この動きを見ていた孔明は、かねてからの作戦通り、部下に命じて、爆弾装置のある盆地へ司馬懿を誘導します。
そうとは知らない、司馬懿と魏軍は、爆弾装置のある盆地にすっかり誘い込まれてしまいます。
魏軍が全員盆地に入ったのを見届けた孔明は、起爆装置を作動させ、盆地を火の海にします。
あっという間に、盆地は火の海となり、魏軍の大半は焼け死んでしまいます。
司馬懿も焼き殺されるところでしたが、にわかに大雨が降ってきて、あたり一面火が全て消えてしまいます。
なんとか命を保った司馬懿ですが、この戦いで魏軍が失った損害は、物的にも精神的にも、開戦依頼最大のものでした。
しかし、この戦果を見ても、なお蜀軍のうちにはただ一人、やり切れぬ思いをしていた人がいました。ほかならぬ孔明です。
司馬懿を捕捉して、今日こそは、と必殺の思いで考え出した時限爆弾も、突然の大雨で一瞬にして水泡に帰してしまったのです。
| 谋事在人,成事在天” |
| “事を謀るは人にあり、事を成すは天にあり” |
孔明はこうつぶやいたと言われています。
さて、次回は「プレゼントはワンピース」と題してお送りします。