先にご紹介したように孔明の、打倒・魏!の目標は、馬謖の大失敗によって達成できずにいました。蜀に帰った孔明は、国の力を蓄えるために、三年間、国を富ませることに努めます。孔明の手腕によって三年の間に、蜀の国力は回復します。
それで孔明は、再度“出師の表”を皇帝劉禅に奏上し再び魏に向けて出発します。
今日はその“後・出師の表”の内容をご紹介します。
先帝慮漢賊不両立 王業不偏安 故託臣以討賊也
以先帝之明 量臣之才 故知臣伐賊才弱敵彊也
然不伐賊 王業亦亡
惟坐而待亡 孰与伐之
是故託臣而弗疑也
先帝におかれては、漢皇室と賊(魏)とが両立することはできず、天下統一の大事業達成のためには西南にいつまでも安住しているべきではないと考えられ、わたくしに賊徒討伐を委託されました。
英明なる先帝はわたくしの才能をはかられ、わたくしに強大な賊を討つに足る才能の無いことをつとにご承知ではありましたが、賊を討たない限り天下統一の大業も成らず、座して滅亡を待つよりは、賊を討つよりは、賊を討つにしくはないので、ためらうことなくわたくしに賊徒討伐を委任されたのであります。
臣受命之日 寝不安席 食不甘味
思惟北征 宜先入南
故五月渡濾 深入不毛 併日而食
臣非不自惜也
顧王業不可偏全於蜀都 故冒危難以奉先帝之遺意
而議者謂為非計
私は先帝の遺命をお受けして以来、寝食を忘れて北伐の計画を練ってましたが、それにはまず南方を平定すべきであると、5月、濾水を渡って深く熱病・不毛の地に入り、2日の兵糧を2日で食べるという苦労を致しました。
私は決して自らの生命を粗末にするものではありません。
天下統一の大事業の為には、蜀(成都)という奥地に安住しているべきではないと考えたからで、それゆえに危難を冒して先帝のご遺志を遂行しようとしているのにほかなりません。
こうして、孔明は決意も新たに魏の征伐に出陣するのでした。
さて、次回はいよいよ孔明と仲達が直接対決をします。「孔明と仲達の直接対決!」と題してお送りします。