第七十七回-「みんな感動!出師の表」
司馬懿を隠居させることに成功した諸葛亮は、今は亡き劉備の遺志を受け継ぎ、魏への攻撃を開始します。
出陣に当たって、出師(すいし)の表という上奏文を皇帝の劉禅に献上します。
この出師の表は大変な名文なので“出師の表を読んで泣かざるは人にあらず”と言われているようです。
原文をご紹介しましょう。といっても長いので部分部分をご紹介します。
臣亮言。五年 率諸軍北駐漢中臨発 上疏曰、先帝創業未半而中道崩祖
今天下三分 益州疲弊。此誠危急存亡之秋也
先帝(劉備)におかれては、天下統一の大事業の半ばでおかくれになりました。
今、天下は漢(蜀)・魏・呉の三国に分裂する中で、わが益州の国力は衰えはて、存続できるかどうかの瀬戸際にあると申せます。
臣本布衣 躬耕於南陽
苟全性命於乱世 不求聞達於諸侯
先帝不以臣卑鄙 猥自枉屈 三顧臣草盧之中 諮臣以当世之事
由是感激 遂許先帝以駆馳
わたくしは、もともと一介の平民で、南陽で畑仕事をしていた者です。
この乱世に生を受け、一生を無事で過ごすことができれば何よりと思い、諸侯の間で名を知られるようになろうなどとは考えてもおりませんでした。
しかるに先帝におかれては、私ごとき者のために、わざわざ三度までも茅屋をお訪ねくださり、天下の形勢に ついてご下問くださいました。
わたくしはこれに感激し、先帝にお仕えすることを誓ったのです。
陛下亦宜自謀 以諮諏善道 察納雅言 深追先帝遺詔
臣不勝受恩感激 今当遠離 臨表涕泣 不知所云
わたくしはご厚恩をこうむり、感謝にたえないものであります。
いま、出陣にあたり、この上奏文を前にして涙が流れ、申し上げる言葉を知りません。
とまあ、このように劉備への感謝の気持ちをつづった上奏分を提出して、いざ出陣したのでした。
次回「孔明の大失敗-泣いて馬謖を斬る」と題してお送りします。
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